安住洋子『日無坂』

久々です。





暑さが厳しいと私の頭もぼーーっとするのか
なかなか読書する気になれないところが・・・・。



本日の読書。






安住洋子さんの『日無坂』読了。













安住さんの時代小説、『しずり雪』も『夜半の綺羅星』も
良かったんだよなぁ〜。





跡継ぎになることを期待され、厳しく育てられた
薬種問屋の長男に産まれたー。
しかし、その厳しさゆえに反発して賭場を仕切る男に
身を持ち崩す。




跡継ぎはイマイチ頼り無い次男、になるが
茫洋として頼り無く、それが父の悩みの種だった。
長男がどこにいるのか、分かっていても、
どうしてるのか、実は心配でもみにいけない父。




そんな父はとある、高価な万能薬を扱ってくれるよう
同じ、薬種問屋仲間から頼まれるが・・・・・。



すっかり変わり果て疲れ果てている様子の父と
偶然すれ違う長男。
その翌日・・・・。




融通聞かない頑固もの、で商売一筋。
厳しくいうことが、後を継ぐ息子のためだと
思ってる、がそれはそうだけど息子としては
跡継ぎって以外に、父の息子、として
親子の交流が欲しかった、んですよね・・・。




お互いが、お互いの気持ちに行き当たった頃に
悲劇が。





すれ違う親子の気持ちが切なくて
それだけじゃなく、謎解きもの、としての一面もあって
読ませます。
面白い。