葉室麟『橘花抄』
本日の読書。
筑前黒田藩を舞台にした時代小説。
そこで大殿に仕える立花重根に両親をなくしてから
ひきとられた卯乃。
穏やかな生活をしていたところ、
卯乃の父が亡くなったのに、重根がかかわってる
と告げ口されて、心を病み、目が見えなくなってしまう。
療養の意味もこめて、重根の弟や母親が住んでるところに行くことになった卯乃。
やがて、黒田藩のお家騒動に立花家が巻き込まれていく・・・。
お家騒動に巻き込まれ、粛清されていく
苛烈な運命な立花家のひとたちですが、
そんな中でも、藩を思い、自分を信じて
武士らしく生きていく姿が素晴らしい・・・。
お家騒動を引き起こした側、藩主たちのほうの
物語も面白そう、というか。
父に疎まれたため、自分の子であっても
根本的に人を信じられない哀しい人だよな〜と。
父子、兄弟でいがみ合う物語ってのは
読んでいて疲れそうですが、
そっち側からの物語も読んでみたい。