ドラマ『火車』

先日、5日の土曜日に土曜ワイド劇場枠で
宮部みゆきさん原作の『火車』をドラマ化したのを
放送してました。




これは割と原作に忠実なドラマだったのでは?
良かったです。




私はこの原作、出た直後の単行本を書店でみつけて
その当時は帯に
「ただ幸せになりたかっただけなのに」
みたいなコピーがついてて
それが印象的で購入したのでした。





で、読んだらもう面白くて面白くて
これはすごいわ、と思ったのを覚えています。




借金地獄が生み出した悲劇。


幸せになるためにあがく女性を浮かび上がらせていく・・。




ドラマで佐々木希さんがやった役は確か原作でも
全く人物としては登場せず、
最後の最後、登場したところで
物語は終わったはず。



調べていくことで、彼女のひととなりや
悲劇が浮かび上がる描写が好きだったし
あのラストもすごく私は好きだった。




それまでにもうおこった出来事や悲劇は
描かれているから、あそこから描くとなると
彼女の独白くらいなもんだしなぁ。




結末を読み手にゆだねるっていう感じ、でもないような。




ストックトンの『女か虎か?』なんかはもっと
結末を読み手にゆだねてるし、
(扉から出てくるのは、女か虎か、わからないまま
終わっている)
あそこまでじゃーないもんなぁ。




エラリー・クイーンの『Yの悲劇』とか
ああいう、ラストが好きなもんで・・・。




火車』は休職中の刑事と息子の話より
正直、もっとあの女性の悲劇を浮かび上がらせてほしかったような。



でも、面白かったです。




日曜日は映画の『悪人』をやってたけど
これカット多いみたいだからみるのをやめました。
CSの日本映画チャンネルあたりで放送してくれるのを待とう。