三浦しをん『仏果を得ず』


三浦しをんさんの『仏果を得ず』読了。

















三浦さんの小説初読みでしたが、読みやすく、面白い。
1976年生まれか。まだ若い〜。



文楽にかける若手大夫たちの物語、ですが
芸の世界の厳しさ、ももちろん感じますが、そういう面より
その世界に生きる若者たちの周辺事情とでもいうのでしょうか?



主人公の健は若手とはいえ、ある程度の実力はしっかりある前提だし
だから、全く初心者の奮闘記というよりは
役への解釈などに悩む面がよく描かれています。




文楽を教えにいってる小学校の生徒の母親とふとしたことから
恋仲になったり、という事情も面白い。


この母親がきっぱり、すっぱりしたいい女。


続編がよみたくなってきますね、これ。



役の解釈、深め方、などが興味深いです。
面白かった。



三浦さんの他の小説も読みたいな。