平安寿子『風に顔をあげて』・桜庭一樹『私の男』

本日は2冊読みました。




平安寿子さんの『風に顔をあげて』
読了。













25歳フリーター風実。
父親は家族ほって他の女のところに。
母親や意地になって、夫とは離婚しないといいはり、
子離れできてない。

彼氏はボクサーの卵・・・・。
ながら、イマイチ根性なし。

このままでいいのか、悶々しつつ、前向いて歩く風実と
その周囲の人々の物語。


平さんらしく、結構、悲劇的な境遇ながら?
カラリとした雰囲気に満ちています。
じめじめしてないとこが、平さんらしい。


大人になるって大変だ。
ってええ年した私がいってどーすんの、って感じですが。

やっぱ好きだ、平さんの小説。

主人公たちは、いつも前向いて歩いていく、そういう感じが。





そして、もう1冊。





桜庭一樹さんの『私の男』読了。











題材自体は、目新しいことはあまりない、んですが
現在からさかのぼってく構成がいい、です。

ただ、これは全く受け付けない人はいるだろう
題材ではありますよね。

共感しながら、はさすがに読めない。



堕ちていく男と女、にしては、更にドロっとしたタッチが
欲しいとこですが、そうなると、余計、受け付けない人いるか・・・。



私個人的には、面白く、っていうのもへんですが
好きな小説です。




映像化するなら
淳悟は、南朋さん、どうでしょうか・・・・・。



どこかうらぶれてはいるんでしょうけど、
極端にそう感じさせず、ただ、全くカタギな雰囲気でもなく。
そして、何より、男、を感じさせる色気。
生々しい男、を感じさせるひと・・・・。



しかし、この小説は映画化するとしたら、一番の難関は
主人公の女性役だな・・・・。


あんまり過去のころは映像化は難しいから
現在から高校生あたりを、20歳前半の女優さんでどーだ!
それくらいの女優さんだと、なんとか高校生役いけるでしょう・・・。