小泉喜美子『弁護側の証人』・堂場瞬一『破弾』


本日の読書。







小泉喜美子さんの『弁護側の証人』
読了。

















ミステリーの古典的名作を復刊したもの。




クリスティーで『検察側の証人』という名作がありますが
あれにインスパイアされたんじゃなかったっけ、これ??





小泉喜美子さんといえば、
私のイメージは翻訳家、でした。






P.Dジェイムスの『皮膚の下の頭蓋骨』というミステリーを
翻訳したのが確か、小泉喜美子さんだったはず。






なんかの雑誌に、これ結構分厚いミステリーなんですが
小泉役だから、まだこの長さですんだ。
みたいなことが載っていた記憶が。
雑誌じゃなくて、ミステリーベストものの本だったかな。







今読んでみると、そんな目新しさはないし
思ったより衝撃も少ないのですが
よくできたミステリーです。






大金持ちのボンボンに見初められたストリッパーの女性。
やはり、一族に大反対されるんですが
そこへそのボンボンの、莫大な財産もってる祖父が殺される・・。







その殺害の犯人にされたしまう女性・・・。






死刑を宣告されてからの逆転無罪はあるのか・・・・。





真犯人の見当は結構容易につくのですが
そこに至る過程が読ませます。






ひたすら夫を愛した女性が切ない。





続いて。







堂場瞬一さんの『破弾 刑事・鳴沢了』
読了。

















シリーズ2作目。





事件は決して派手なものではないけど
その背景に、主人公の鳴沢了が深くかかわっていて切ない。





この事件も
はじめは、ホームレスの男性が襲撃された事件。
襲われたホームレスは姿を消してしまい
果たして事件なのかどうか、
なんでこんな事件を追いかけなきゃいけないんだ
みたいな感じで鳴沢と今回コンビを組む女刑事は
くさくさしてる。




やがて、そこから過去の事件がかかわりをもちだす、んですが
事件自体はすごく地味。




でも、読ませるのは
シリーズものとしての魅力にあふれてるから、だと思う。




刑事としてしか生きるすべを知らない鳴沢了は
1作目では、融通きかない、かたい男だな、と思ってたけど
そのかたさ、が魅力に思えてくる・・・。




うーむ。
面白い〜。