小路幸也『HEARTBEAT』・『HEARTBLUE』

結局、今日も仕事かえってから、読書。
本読みながら、ビデオやDVD見るっていう
器用なことができりゃーいいのになぁーーー。





特に『HEARTBLUE』は面白くて、切なくて
一気読みしてしまいました。



こういう面白いというのか
読んでいて感情ゆさぶられる小説に出会えるのが
読書する最大の楽しみ、だなぁ、と思う。




昔、宮部みゆきさんの『火車』読んだ衝撃とか
天童荒太さんの『家族狩り』(ハードカバーバージョン)
を読んだ衝撃、とか。



読んでいて幸せだと、心底思える瞬間に
出会える幸せ。





今日はそんな幸福な一日でした。





本日の読書。



小路幸也さんの『HEARTBEAT』読了。

















これは良かった。
切なくて。





優等生の委員長と不良少女の淡い恋。
修学旅行で急接近した二人は、そこである物をみつける。





10年後、みつけた“それ”を彼女に渡す約束。




そして10年。
彼女は待ち合わせに表れず、来たのは彼女の夫。
彼女は行方不明らしい・・・・。



彼女をみつけようと委員長、は
覚えのあるクラスメイトに連絡して・・・・。



その一方で、もうひとつ物語が進展していく。
家に幽霊が表れる騒動がおこるとある裕福な家に住む
少年の物語。




その二つの物語がやがて結びついていき、
衝撃のラストが。





ラストを読んだ人はピンときそうですが
なんかこういうどんでん返しの映画があったような。




しかし少年の描写がやはり上手く、
陰惨な展開になっても、陰惨になりきらない雰囲気があるのが
小路さんの個性で、イイな、と思う。




NYの街も小路さんらしいNYでそれがいい。好きだな、と。







続きまして、その続編ともいうべき本も読みました。






小路幸也さんの『HEARTBLUE』読了。
















『HEARTBEAT』から続けて読むことを
お薦めします。




『HEARTBEAT』に出てきた委員長と一緒に
謎を追っていた巡矢と、
委員長のNY時代に友達だった警察官のワットマンが
登場します。



この二人がそれぞれ同じところにゆきつくのですが
これの方が、前作より本格ミステリーしてますね〜。



失踪した少女の自殺。
なんてことない自殺だったはず。
が、その少女の元にあったキーホルダーは
他の少女の自殺した元にもあったのと同じだった。



偶然かもしれない、その事実にひっかかるワットマン。





巡矢の方も、友人のカメラマンがとったある写真が元で
謎を追い出すが・・・・。





これは切なかったなぁ。
前作を読むとより物語がわかるので、
続けて読むことをお薦めします。



色んな人の色んな感情が折り重なって切ない。



巡矢の想いも切ない。



読んでいて泣きました。