柄刀一『時を巡る肖像』・柄刀一『黄昏たゆたい美術館』


3連休でございます。
来月12月からは、あれこれ多忙になりそうなので
今のうちに読書。





絵画修復士が様々な謎をといてくシリーズ。
ずっと前から読みたかったのでやっと!






まずは





柄刀一さんの『時を巡る肖像』読了。



















絵画修復士の御倉瞬介が
その絵画修復で訪れた先で様々な事件に巻込まれ
謎を解いてゆくミステリー。






ピカソフェルメール、モネなどの
複製だけど、絵画の修復をするので
その画家や絵画に関する知識が
読んでいる方も得られる、のが面白いです。






事件はそれぞれ
日常の謎系ではなく、しっかり本格的な事件。






しかし、事件のほうも面白いけど
美術に関すること、が面白い。








つづけてシリーズ第2弾、






柄刀一さんの『黄昏たゆたい美術館』
読了。


















こちらはファン・エイクユトリロ
ゴーギャンの絵が登場。



絵画にまつわる謎と
実際の事件の謎をシンクロさせて描いていく
美術ミステリーで
面白い、のですが
特に
“『ひまわり』の黄色い囁き”
はこれで1作の長編ができるだろう題材。



これを短編集にいれる
やや長いとはいえ、中編くらいの長さの小説に
仕上げてしまうのが
なんとも贅沢。






大発見の絵はゴーギャン
未発表の絵か?という大発見と
ゴッホの死の真相。
そして自殺した美術研究所の女性の謎。







ゴッホの人生もなんとも壮絶で
死の真相がああなんだったら
本人も、そして周りの人も可哀想だな、と。






このシリーズは密度が高くて
贅沢な気分になれます。
美術的な知識をえられて
ミステリーとしても面白い!



こういう予備知識があると
美術館に絵をみにいくのも
楽しいだろうな・・・・。